ガスレビューコラム

食品の劣化をガスで抑制し、賞味期限の延長に貢献

フードロスの低減と食料の安定供給に
産業ガス技術が一役買っている

代表的な産業ガス技術にガス置換包装(MAP、Modified Atmosphere Packaging)がある。
これは総菜や生鮮食品の樹脂トレー容器に窒素や炭酸ガスといった産業ガスを封入したものである。
コンビニやスーパーの総菜売り場で白い樹脂トレーを透明なフィルムでパッケージされた食品を見掛けることも少なくないだろう。
トレーの中の雰囲気は、単なる空気ではない。
窒素や炭酸ガス、そして時には酸素が、それぞれの食材の特性に応じて最適な割合でブレンドし封入されている。

MAPが導入された背景には、フードロスの低減といった環境意識の高まりと共働き家庭や個食の増加といったライフスタイルの変化が上げられる。
パッケージ内のガス組成を変えることで食材の賞味期限を延長し廃棄ロスを減らすためであり、共働きや一人暮らし世帯が増加、調理済みの食品を購入するケースが増えてきたことが背景にある。

MAPが使われる食品には、先述の総菜や加工食品の他、精肉や削り節、緑茶、ポテトチップス、油菓子、洋菓子など多様である。

酸化を防ぎ、品質保持に貢献

トレー内に封入されるガスは、主に窒素と炭酸ガスである。
トレー内を窒素で満たすことで食品の酸化を防ぎ、品質保持に貢献する。
炭酸ガスは細菌の活動を抑制する静菌作用がある。
また、精肉のパッケージには酸素も封入される。
酸素は肉からうま味成分が排出される働きを遅らせる効果があるという。
食品の特性に併せてこれらガスをブレンドして封入するところにノウハウがある。

産業ガスを食品の保存、加工に利用していくケースは他にもある

CA貯蔵(Controlled Atmosphere Storage)は、低温かつ低酸素・高二酸化炭素の雰囲気にすることで保管する野菜や果物の呼吸作用を抑制させ、鮮度を保持する手法のことである。
日本においてはリンゴの保管などに活用されている。

一度封を切ったワインの品質保持には、不活性ガスである窒素やアルゴンが使われる。
空気中の酸素による酸化を防ぎ、風味を保持するためだ。
特に窒素よりも重たいガスであるアルゴンはシール性が高く、高級ワインの品質保持に使われている。

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