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産業ガスとは

Point 01

産業ガスはあまねく産業で使われているガス体製品の総称

産業ガスとは、鉄鋼や化学、半導体、自動車といった製造業をはじめ医療や食品など幅広く産業全般で使用されているガス体製品の総称です。これらガス体製品は多様な工業製品の原料や生産プロセス促進、品質向上、安全の確保などの目的で使われています。工業プロセス以外でも、病院での医療用酸素や炭酸飲料の発泡用炭酸ガスなど、我々の身の回りの色んな所で使われています。

代表的な産業ガスには、酸素、窒素、アルゴン、炭酸ガス、水素、ヘリウムなどがあります。因みに都市ガスやLPガスなど主にエネルギーとして使われているため産業ガスの範疇からは除きます。
こうした産業ガスは、産業ガス事業者によって製造され、それぞれの使用現場に最適な量、圧力、温度に調整して安全に供給されています。

Point 02

産業ガスの用途は多様

産業ガスは幅広く産業全般で使われており、その用途は多様です。鉄鋼、化学、ガラス、半導体、電気、造船、自動車、建機、製紙、エネルギー、発電、食品・飲料、航空・宇宙、農業・バイオ、医療など、現代文明を彩るあらゆる製品の製造や利用現場で使われています。もっとも、ガス自体は無色透明のものがほとんどで、最終製品の中にガスの痕跡を見つけることはできません。例えば、皆さんがお持ちスマートフォンには、たくさんの半導体デバイスをはじめとする電子部品が搭載され、色んな機能を生み出しています。これら電子部品の製造プロセスでは、電子材料ガスと呼ばれる多様な産業ガスが材料または反応促進用に使われ、窒素ガスが製造プロセス全体の品質保持に使われています。もちろん、スマートフォンを分解して中の電子部品を覗いても、そこにガスの姿はありません。

産業ガスは世の中のあまねく製品の製造に使われているにも関わらず、その姿は目に見えず、形にも残らないのです。ちょうど、我々の身の回りにある空気(酸素)が、我々の生存に欠かせないものであるにも関わらず、その存在を意識することが殆どないように、産業ガスも、様々な製品に不可欠なものでありながら、その存在は意識されにくいものなのです。産業ガスはガス体であるが故に捉えどころがないものともいえるでしょう。

Point 03

工業文明の発展とともに成長してきた産業ガス

産業ガスは、時代の必要に応じて使われ、その用途を拡大してきました。古くは今から100年以上前の産業革命時に開発された酸素―アセチレンによるガス溶接・溶断技術。これは鉄を自在に切断、接合できる当時最先端の加工技術でした。ガス溶接・溶断技術によって、橋梁や鉄道などの鋼構造物の建設や加工性が大幅に向上、産業革命に貢献しました。1960年代には酸素製鋼法が導入され、鉄鋼製品の大幅増産を可能とし、日本の高度経済成長を下支えしました。

1980年代以降には半導体を搭載したパソコンなどエレクトロニクス製品の需要が拡大していきます。半導体の製造には、窒素をはじめ多様な電子材料ガスが不可欠です。大量生産と微細化加工を繰り返す半導体製造プロセスの進展に併せ、新たな産業ガスの用途が生まれるとともに液晶パネルや太陽電池パネル、LEDなど半導体製造プロセスを利用する新しいエレクトロニクス製品が生み出されることで、産業ガス需要も拡大していきました。

今日的な地球規模の課題である脱炭素化に対しても、産業ガスはその解決の一助となっています。例えば、空気に替わって酸素ガスを用いる酸素燃焼は化石燃料の消費を抑え、CO2排出削減に貢献します。燃やしてもCO2排出を伴わない水素やアンモニアといったガス体エネルギーは、化石燃料に替わる脱炭素化の切り札として期待されています。
食料の安定確保も大きな社会課題の一つ。植物工場における炭酸ガス施用、陸上養殖における酸素供給など食料増産にも産業ガスが貢献しています。
時代の要請に応じた技術革新には、必ず産業ガスの利用が伴ってきました。それ故、産業ガスはこれまで途切れることなく使われ続けています。これからも技術革新が続く限り、産業ガスの活躍の場は生まれていくことが予想されます。人類の文明活動が続く限り、産業ガスも続いていくといえます。

Point 04

産業ガス事業者の役割と機能

産業ガス製品の多くが元素そのものであり、であるからこそ、どの事業者から購入しても同じと思われるかも知れません。どの事業者が製造する酸素も、酸素という物質の物性や特長は同じです。しかし、酸素を使う現場で必要な量や圧力、純度は現場ごとに異なります。
ガスは圧力や温度の変化によって形を変える変幻自在な存在。使用現場ごとに最適な量、圧力、純度に調整して供給するのが産業ガス事業者の役割です。
産業ガス事業者は、ガスという捉えどころない存在を使用現場に併せ、最適かつ最善な方法で安定的に供給する機能を有しています。例えば、連続して大量に使用する現場には、ガス発生装置をユースポイントに設置するオンサイト供給があり、使用量が変化したり、1日8時間しか使用しない場合は液バルク供給があります。シリンダー供給は、最も消費単位が小さい供給法です。使用現場の条件に併せて、最適な供給法を選択して提案するのが、産業ガス事業の機能なのです。
従って、産業ガス製品は物性や特長は同じであっても、どの事業者から購入しても同じというものではありません。使用現場に最適な条件の産業ガスを安定的かつ安全に供給し続けられるか、否かによって違いが生じてきます。

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