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No.793号
2014.06.01発行
ガスレビュー No.793号（2014年06月01日）
【経営】三菱ケミカルホールディングス、大陽日酸を51％連結子会社化で合意、本年11月にTOB予定
大陽日酸の上場、自主経営は維持
相互協力で海外事業の拡大強化を推進
三菱ケミカルホールディングス（小林喜光社長）と大陽日酸（田邉信司社長）は5月13日、午前中に行われた両社の取締役会で、今年11月上旬から、三菱ケミカルホールディングスが大陽日酸の株式の公開買付けを行って12月末までに過半数を取得し、来年1月から大陽日酸が三菱ケミカルホールディングスの連結子会社となる、資本業務提携関係の強化についてそれぞれ決議、両社は基本合意書を締結した。
公開買付け成立後も、大陽日酸株式の上場、自主経営は維持される。
【超電導動向】JR東海液ヘリ利用のリニア中央新幹線、今秋着工
1編成に26基のクライオスタット。LHe2000ℓ超の充填量
次世代鉄道の切り札として注目されるリニア中央新幹線は、本格的営業線としては、超電導磁石を利用した世界初の磁気浮上式鉄道で、超電導磁石の冷却に、液体ヘリウムの採用が確定している。MRIに続く極低温技術の実用化第2弾としてガス業界も注目のリニア中央新幹線、液体ヘリウム供給や冷却システムなど工業ガスに関わる技術領域について、JR東海への取材でまとめてみた。
【市場動向】ニッポン半導体〝復活の日”
大型投資からの脱却に加え円安効果、特徴ある製品で体質改善進む。
国内のガス、関連機器需要堅調に推移
ニッポンの半導体産業は、復活に向けた狼煙を上げている。半導体前工程工場は生産ラインの統合・集約・削減はあったものの全国に依然として100ヶ所あり、しかも、稼働率は好調で、確実に製品をつくっているのである。その証左に窒素オンサイトの稼働率は高く安定しており、特殊材料ガス需要も生産ラインによって異なるものの、概ね増加基調にある。
【低温容器】万能細胞研究ニーズで視界良好の窒素デュワー
安定する凍結保存容器と小型運搬容器、市場規模は推定20億円
iPS細胞の研究やSTAP細胞の発見（?）により、我国のバイオテクノロジーは世界中から熱い視線を注がれているが、これらを背景に工業ガスの極低温製品の一つ、液体窒素デュワーが冷ややかに安定市場を形成している。来年4月には、日本版NIH（米国衛生研究所）とも称される「日本医療研究開発機構」が安倍晋三総理の肝いりで創設される。需要につながる研究予算枠の拡大に期待できる環境となった。STAP細胞があろうとなかろうと、デュワー市場は今後さらに安定度を強めることになりそうだ。
ガスレビュー目次
経営
5
・大陽日酸、新中期経営計画策定
保安
13
・保安・メンテナンス・教育に活路見出すマルエスグループ
流通回路
17
・水島コンビナート、水素相互利用計画浮上
・サイサン、近畿に初出店
・大丸エナウィン、3月期決算増収減益
・東京都、水素社会の実現に向け「東京戦略会議」発足
DATA
19
・工業ガス企業フリーキャッシュフロー
最新工業ガス関連株式市況
19
ガスレビュー指標
20
・関連機器編
時事コラム
21
・カミマル、5本用化にカードル販売強化
・アドバン理研、全機種設計一新
HOT ASIA PRESS
22
・鈴木商館、海外営業部新設
・台湾AUO、PV事業強化
・エアプロダクツ、シンガポールFLNGプロジェクトに機器供給
海外市場
22
・アトラスコプコ、独でバイオガスコンプレッサー2基設置
決算
23
・大陽日酸
・エア・ウォーター
・岩谷産業
・高圧ガス工業
・住友精化
・ダイヘン
組織人事
27
・大陽日酸、トップ交替 市原副社長が新社長に、代取会長に三菱ケミカル吉村取締役就任
・エア・ウォーター、役員人事と組織改正
・住友精化
・小池酸素工業
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