【国際プロジェクト　】ビックバンを再現するもう一つのリニア

岩手北上が建設候補地となった超大型線形加速器
超電導で電子・陽電子を加速、LHe必要量は63万ℓ

リニア（LINEAR=「直線の」の意）と言えばリニア新幹線を想起する人がほとんどだろうが、我国にはもう一つ「国際リニアコライダー（ILC）」という名の直線の超大型加速器を岩手県の北上山地に建設しようという動きがある。
この加速器は陰と陽の関係にある二つの素粒子、電子（e-）と陽電子（e+）にとてつもない高エネルギーをかけて光に近い速度まで加速し、正面衝突させるもの。
宇宙創成時の大爆発（ビックバン）を擬似再現し、その挙動を探ることによって宇宙や素粒子、質量の謎に迫っていく。

【新社長に訊く】「総合エネルギー事業の一翼を担う」　東京ガスケミカル　田嶋義明社長

ガス価格適正化に努力

　東京ガスケミカルに3月31日付で就任した田嶋義明社長は、これまで都市ガスの民生分野を主に歩いてきた。「産業用のユーザーを対象とするBtoBについては今回が初めてになります。私共の主力製品である産業ガス事業に関してはまだ勉強の過程ですが、LNG冷熱の有効利用という私共の原点と存在意義を大切にして東京ガスグループと連携を更に強化しながら積極的に産業ガス事業に取り組んでいきます」と抱負を語る。

【国内市場】JIMGA総会、間邦司新会長就任

豊田会長「多事多難の4年間だったが、問題や新規事業に取り組み、無事、任期満了を迎えることができた」

　平成26年度の一般社団法人日本産業・医療ガス協会の医療ガス部門及び産業ガス部門、定時総会が6月10日、東京都千代田区丸の内の東京會舘9階ローズルームで開催され、任期満了に伴い、会長に間邦司大陽日酸副会長が就任するなどの改選等が行われた。

【国内市場】巴商会、合弁ガスセンター5社清算
自社供給に切り替え

　巴商会（深尾定夫社長）は5月31日付で、津軽、甲府、高崎、茂原、青梅の5合弁会社を清算、完全自社化した。これは、旧日立関連のルネサスエレクトロニクスの青梅、甲府の半導体生産中止に伴い、窒素オンサイト供給の停止に伴い、残る3社についても従来の合弁方式の見直しを合弁各社に提案、承認されて行われたものである。

【ニューアプリケーション】昭和冷凍プラント、臓器保存向け窒素冷水製造装置開発

小型化で500万円／台以下に目処

　北海道の水産向け冷凍冷蔵庫設備メーカーである昭和冷凍プラント（釧路市、若山敏次社長）は今年4月、移植医療向けに窒素水製造装置を開発、窒素封入の冷水を利用することで、摘出臓器を従来の保存液より3時間長く保存できるとし、16年を目処に、病院や保存液製造会社への販売を目指している。