【CO₂ソース】佐賀市、ごみ焼却排ガスからCO₂製造し、最大10t/日をガス体で周辺企業へ供給

西部技研、中濃度炭酸ガス分離回収装置を開発

佐賀県佐賀市は2016年秋から、同市高木瀬町で稼働する二酸化炭素分離回収設備で「佐賀市清掃工場」由来の排ガス（220t/日、以下CO²）から二酸化炭素（以下CO₂）を分離・回収し、パイプラインによってガス体で周辺施設への供給している。
ごみ消極由来のCO₂製造は全国に1162アルごみ焼却施設（環境省:一般廃棄物の排出及び処理状況等（平成26年度）についてより）の中で初めてとなる。ごみ焼却場由来のCO₂製造能力は最大10t/日で、周辺へのCO²活用企業誘致を目指す。現在は隣接する2haの用地で、アルビータ（佐賀県佐賀市、松坂幸洋社長）が健康機能食品や美容効果に期待される機能性素材「アスタキサンチン」を抽出する為の微細藻類「ヘマトコッカス」の培養施設として稼働しており、最大1t/日を供給している。

【落札】16年7月～12月、ガス関連で75件

官報16年7月～12月収載の落札情報によると、同期間内のガス及び関連機器の落札件数は、計75件となったとみられる。
　例年、同期間の調達はガスや消耗品では無く機器が中心となるのだが、昨年防衛装備庁が実施した100台を超える溶接機購入の様な、ウェルディング機器の大型調達案件は無かったとみられる。

【水素エネルギー】本田技研工業、充填圧力70MPaのスマート水素ステーション開発

充填圧力70MPaのスマート水素ステーション開発
耐圧設計の見直しがポイント

本田技研工業（本社：東京都港区八郷隆弘社長）は、再生可能エネルギー由来の電力で水素製造可能なパッケージ型スマート水素ステーション（以下SHS）の充填圧力を従来の35MPaから70MPaに改良した新型機を開発した。改良のポイントは水を電気分解する電解質膜の周辺構造を70MPaに対応できるよう設計しなおし、水素を冷却する為のプレクーラーを内蔵したことである。新型機は環境省管轄の「CO₂排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」に採択され東京都江東区青海の「お台場」と呼ばれる地域で実用化に向けた実証実験を2018年3月末まで行う予定である。同実証試験では、水素の製造から充填まで一連の運用を通じてCO₂の削減効果や運用上の課題の抽出を行う。なお、価格や販売開始時期などは未定としている。