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No.861号
2017.04.01発行
ガスレビュー No.861号(2017年04月01日)

【現場ルポ】園芸王国、高知に誕生した次世代ハイテク農園
農水省補助の4.3ha農園でトマト収量3割アップを目指す
光合成促進に液化炭酸ガス利用
炭酸ガス濃度などハウス内環境をコンピューターで自動制御するとともに再生可能エネを活用、化石燃料に依存することなく通年での栽培を目指す次世代ハイテク農園の運営が農水省補助で、全国10ヶ所で始まろうとしている。高知県四万十町の施設もその一つであるが、総面積4.3haは、なかでも最大の規模を誇る。
兼ねてから施設園芸が盛んで「園芸王国」と呼ばれる高知県に誕生した同所では、バイオマス燃料によるエネルギー供給、液化炭酸ガスによる炭酸ガス施用などを駆使して最大の収量を確保する実験が始まっている。本誌では、ニッポン農業興隆の期待を背負う最新の農場をルポした。
【技術レビュー】CO2で活魚を眠らせ遠方地まで運ぶ「活魚コンテナ」実用化目前
海水中の溶存酸素量2倍以上で魚の頓死を防ぐ
マリンバイオテクノロジー(福岡)が開発
炭酸ガスの麻酔効果で活魚を眠らせより多くの活魚を遠方地まで運ぶことのできる「活魚コンテナ」が長崎から東京の長距離輸送試験を終え、実用化されようとしている。開発したのは2012年に設立した魚の輸送事業を手掛けるマリンバイオテクノロジー(本社:福岡県、中島良一社長、資本金:2億4991万円)である。同コンテナは酸素と炭酸ガスを人工海水にバブリングすることで、魚の活動を抑制し、接触による傷みを予防するもの。10L容器の酸素と5kg容器の炭酸ガスをそれぞれ1本ずつの搭載で40時間輸送できるとし、同容量コンテナで麻酔をかけてない状態と比べ活魚を約2倍運べるという。国内外で同コンテナを使った活魚の販売事業を展開していきたいとしており、早ければ今年6月に東京の魚卸売市場で活魚販売する予定である。
【国内市場】大陽日酸、新中計策定
21年度末、売上収益800億円、コア営業利益760億円
海外売上比率45%目指す
大陽日酸(市原裕史郎社長)は、3月8日、4年後の2021年3月期を最終年度とする新中期経営計画「Ortus Stage2」を公表、売上高で今期末実績2200億円増の8000億円、コア営業利益で同220億円増の760億円、海外売上比率45%を目指す。期間中3400億円の投資活動を計画している。
今期(16年3月期)を最終年度とする現中計は、LPガスの輸入価格下落の影響で売上収益は未達となるものの、利益面では目標をクリアした。市原社長は「構造改革によるコスト見直しを優先した国内事業、積極的にM&Aを推進してきた海外事業に手応えを感じており、次期中計においても同方針を継続していく意向」とする。
【組織人事】エア・ウォーター、白井専務が社長に、今井社長と豊田副社長は副会長に就任
エア・ウォーター(豊田昌洋会長)は4月1日付で、白井清司専務が代表取締役社長COO・最高業務執行責任者に就任するトップ人事を行う。今井康夫代取社長と豊田喜久夫代取副社長は、それぞれ取締役副会長となる。本役員人事に併せ、同社では定款の一部の改正、現行1名の取締役副会長を2名とする。
ガスレビュー目次
国内市場
6
・ダイキン工業、業務用冷凍冷蔵機器用新冷媒を開発
・JXエネルギー、東燃ゼネラル石油など、エネルギー高度化法に基づく製油所精製能力10%削減も液炭・ドライソースへの直接影響は小さく
・昭和電工ガスプロダクツ、炭酸次亜水製造装置営業強化中
時事コラム
9
・ダイキン工業、5L酸素濃縮器新発売
・第43回岩谷直治記念賞贈呈式、日進産業らに記念賞贈呈
・大丸エナウィン、医療ガスアウトレット活用の廃液処理装置を発売
・青森県、16年冬発生鳥インフルエンザ殺処分に炭酸ガスボンベ150本使用
容器検査
11
・伊藤高圧瓦斯容器製造所、新規顧客開拓に向け積極投資
トップインタビュー
12
・溶接基軸に、『6本の事業柱』で新たな展開模索
・マツモト産業
焦点
13
・「溶存酸素用途を広げ、新規分野ユーザーを開拓する」
・江藤酸素 山本和久代表取締役社長
トピックス
14
・三菱化工機が拡販狙う、船舶用SOXスクラバー
水素エネルギー
15
・豊田通商ら、国内初再エネ由来水素をFCフォークリフトと燃料電池に利用
・日本エア・リキード、「福岡宮田水素ステーション」開所式開催
・大陽日酸、定置式パッケージステーション『ハイドロシティ』開発
・新日鐵住金グループ、FC EXPOに高圧水素用材料「HRX19」出展
ガスアプリケーション
18
・豊田通商、窒素でメンテナンスフリー化を実現する大型シーリングファン販売
流通回路
19
・第44回フジ共創会新年互礼会開催
・JIMGA、『高圧ガスハンドブック』をリニューアル発刊
・京都市、全国初の体験型水素学習事業開始
・しが水素エネルギー研究会、第1回セミナー開催
・カザフスタン・アスタナで未来エネルギーをテーマに国際博覧会開催
DATA
21
・2016年暦年セパレートガス販売量
最新工業ガス関連株式市況
21
ガスレビュー指標
22
・機器編
第3四半期決算
23
・関東電化工業
・長野計器
・星医療酸器
組織人事
24
・大陽日酸
・新コスモス電機
・高圧ガス工業

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