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No.871号
2017.09.01発行
ガスレビュー No.871号(2017年09月01日)

【エネルギー】商船三井、大阪湾で初となる商用LNG燃料タグボート導入
19年春運航開始予定
商船三井(池田潤一郎社長)は、大阪湾で曳船作業や大型貨物船等のエスコートを行うタグボートにLNG燃料仕様の船舶導入を決定した。
19年年明けに竣工、試験航行を経て、4月の運航開始を予定している。
15年8月には国内初のLNG燃料船である日本郵船のタグボート「魁」が竣工したが、こちらは経産省、国交省の補助を受けた実証事業の一環。完全な商用のLNG燃料船としては商船三井のタグボートが初の案件となる。
建造されるタグボートは240総トン、A重油とLNGの二元燃料式で、容量7㎥のLNGタンク1基を備える。このタンクにLNGを満充填した場合、2~3日の通常の曳船作業を行うことが可能という。
商船三井が船主となり、金川造船が建造、ヤンマーがエンジン設計施工、エア・ウォーター・プラントエンジニアリングがタンクや気化器などガス供給関連機器の設計施工、大阪ガスがLNG供給、商船三井グループの日本栄船が現地での運航業務を担う。
【現場ルポ】京都市上下水道局、pH調整に炭酸ガス年間511トン消費
硫酸代替に2000年以降逐次導入
24時間365日浄水場へ流れ込む原水のpH調整が全国で実施されている。調整法の多くは古くから硫酸が用いられてきたが、京都市場下水道局が管轄する3つの浄水場では近年硫酸ではなく炭酸ガスによるpH調整を行っているという。
そもそもpH調整とは、家庭などに配水する水道水の品質が水道法第4条の規定で、pH値5.8以上8.6以下と定められている為、値が高い場合は調整が必要となる。調整には硫酸や炭酸ガスを用いるのだが、炭酸ガスでの処理になると、硫酸に比べ設備設置や維持に最大5倍の費用が掛かり、多くの浄水場では硫酸が採用されてきた。なお炭酸ガスでpH調整を行う場合はCEタンクを設置し、注入装置から流量比例によって供給を行うのが一般的となる。
【市場動向】容器のパスポート“DOT認証”
米国だけでなく、韓・台・中・東南アジアで適用
特殊材料ガスの海外比率が高まる中で、容器についても国際対応が求められており、それが米国運輸省(DOT)認証取得に向けた取り組みが活発化している。
正式にはDOT容器再検査認証という名称であるが、米国規格でありながら、韓国、台湾、中国など東南アジアでは自国規格に加え、容器規格として正式に認められている。日本では特殊材ガス輸出用容器に加え、民間航空機搭載用ガス容器、米軍用ガス容器なども対象になっている。
取得には、DOT基準に沿った設備、検査方法を導入し、DOT審査に合格しなければならない。維持には5年毎の更新審査合格が条件。検査員には3年毎の講習受講が義務付けられ、都度米国へ受講に行かねばならなかった。
ガスレビュー目次
エネルギー
3
・商船三井、大阪湾で初となる商用LNG燃料タグボート導入
現場ルポ
5
・京都市上下水道局、pH調整に炭酸ガス年間511トン消費
市場動向
7
・容器のパスポート“DOT認証”
・関連インタビュー「インプットを増やし、迅速な経営判断をする」カンサン鈴木実社長
国内市場
9
・東京ガスケミカル、「LNGサテライト建設100件達成感謝の集い」開催
・三菱サーマルシステムズ、自然冷媒CO2採用の業務用コンデンシングユニット開発
・第十回高野山大学フジキン小川修平記念講座講演会開催
・大陽日酸、溶接関連商材開発に注力
・ダイヘン、「シンクロフィード」販売好調
海外市場
13
・プラックスエアとリンデ、合併に向けた手続き進行中
時事コラム
13
・アシスト・ワン、立入検査強化に併せ保安機能のバージョンアップ依頼増加
・ブロンコスト・ジャパン、液体向け超音波体積流量メータ・コントローラ発売
・メディカルサイエンス、動物向けICU開発
・ハネウェル、低GWP冷媒2製品、不活性ガスに分類
・ハマイ、欧米採用睨みFCV用レセプタブル開発
・福岡水素エネルギー戦略会議、総会開催
・岩谷産業、東芝、東北電力、福島で再生エネ水素製造設備、システム技術開発段階へ移行
新社長インタビュー
14
・「事業部門の垣根越えてニュービジネス創出に挑む」
・岩谷産業 谷本光博代表取締役社長
・「温故知新・原点回帰で次の100年を目指す」
・小池酸素工業 小池康洋代表取締役社長
企業研究
18
・三國重工業 開発力強化で成熟技術を打破
流通回路
19
・太平溶材、遠山常務が社長就任
・南海熔材、本社を東大阪市に移転
・大丸エナウィン、第1四半期決算、増収増益
・加地テック、第1四半期決算減収に
・十合刈谷酸素、兵頭新社長「『自動化』『保安対策』提案で利益重視型経営に尽力」
医療
21
・エア・ウォーター医療関連事業が目指す海外事業展開
短信
22
・エア・ウォーター、社員研修所をリニューアル
DATA
23
・2016年暦年圧縮水素出荷実績
最新工業ガス関連株式市況
23
ガスレビュー指標
24
・関連機器編
第1四半期決算
25
・大陽日酸
・エア・ウォーター
・岩谷産業
・高圧ガス工業
・住友精化
・小池酸素工業
・東邦アセチレン
・ダイヘン

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