2019年売上高50億円以上企業ランキング

売上総計57社ランクインで9621億46百万円、前年比1.7％増

2019年に決算期を迎えた全国工業ガスディーラーのうち、売上高50億円以上を記録した企業数は57社、売上高総計が9621億46百万円、前年比1.7％増となったことが、本誌調査で分かった。
本誌では、2008年の決算期から全国の工業ガス及び
医療ガス、溶材・機械、LPガス兼業のガスディーラー売上高（売上高10億円以上）を自社及び一部民間調査機関の協力を得て集計、独自の業績ランキングを作成してきた。
今回の売上高50億円以上のランキングでは、19年7月に伊藤忠工業ガスの産業ガス販売事業がグループの再編により親会社である伊藤忠エネクスに組み込まれたことからランキングから除外した他、エア・ウォーターグループの大宝産業がグループの事業再編の一環で事業内容を大幅に変更、売上規模が30億円規模に縮小するといった事情もありながら、総計で18年を上回る実績を残した。
これは同期間中の産業ガスディーラーの事業環境が未だ活発であったことの証左といえる。
もっとも、景況環境は時を追うごとに悪化を辿っている。19年秋口以降国内製造業は減退、ディーラー業績にもその影響は不可避だ。

20年改定で遠隔モニタリング要件緩和

「緊急時対応」削除で算定しやすく

20年春の診療報酬改定では、在宅酸素療法（HOT）や持続陽圧呼吸療法（CPAP）の指導管理料に変更は無かったものの、18年の改定時に適用となったHOT、CPAPの遠隔モニタリング加算について、それぞれ算定要件に見直しが入った。
具体的には、まずHOT遠隔モニタリングでは、前回の改定時にモニタリングすべき項目として挙げられていた「血圧、脈拍、酸素飽和度」のうち「血圧」が削除され、新たに「機器の使用時間及び酸素流量」のモニタリングが求められる様になった。
加えて前回はこれらのモニタリングを行なった上で、患者に対し「適切な指導・管理を行なう」事が条件となっていたが、今回の改定に伴ってこれが削除されている。

市場投入から3年余り、伸び悩む燃料電池フォークリフトの現在地

国内での燃料電池フォークリフト(FCFL)の普及が伸び悩んでいる。2019年度の導入台数は実証機を含め90台とみられ、16年秋の市場投入から累計250台が各地で稼働している。
ただ経済産業省が19年3月に纏めた「水素・燃料電池戦略ロードマップ」によると20年度までの導入目標台数は500台程度。
目標達成には今年度中に最低250台を導入しないといけない計算になる。市場投入から3年掛けて到達した台数を一年で実現しなければならず目標達成のハードルは高い。
モーター駆動の電力供給に燃料電池を使うFCFLは、エンジン式とは違い稼働時のCO2排出ゼロや騒音低減といった作業環境の改善に貢献する。同じく排ガスが出ない蓄電池式に比べチャージ時間が圧倒的に短いが、導入が進みにくい背景にあるのは、既存FLとの〝価格差〟だ。