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No.944号
2020.09.15発行
ガスレビュー No.944号(2020年09月15日)

5月がボトムだった液市場の新型コロナ第一波
6月以降は需要が徐々に回復/5G通信市場の拡大に期待
エアセパレートガス液市場における新型コロナウイルス第一波は5月がボトムだったようだ。6月以降は力強くはないものの回復傾向を示している。コロナ患者数には第二波が到来し、そのピークは7月末だったが、工業ガス市場に第二波は来ていない。
JIMGの統計によると、今年第1四半期(4-6月)の販売量は液体酸素が前年同期比8%減、液体窒素が同9%減、液体アルゴンが同11%減だった。いずれのガスも5月が最も悪く15%以上のマイナスだが、6月にマイナス幅を縮小し盛り返している(別表参照)。
7月、8月の統計はまだ出ていないが、本誌の主要メーカーへの取材によると、6月を超える減少幅になったところはない。
液酸液窒が5〜7%、液アルも10%以下のマイナスで推移したと見られる。
統計数字とは少し異なるかも知れないが、コロナ禍で最も安定していたのは液窒だ。
液窒の用途は防爆、真空、熱処理、低温反応などが中心。
エレクトロニクスでも電子部品は液の需要家である。コロナで大きな打撃を受けた産業は自動車と鉄鋼であるため、熱処理を除けば、コロナの影響は比較的に軽微だった。
低炭素化に向かう火力発電と工業ガスとの関わり
CCU、メタネーション、IGCC、水素発電での工業ガス利用
日本のCO2排出量の約4割が発電所などのエネルギー転換部門であり、なかでも総発電量の7割を占める火力発電所からのCO2排出対策が日本の低炭素社会実現に大きな影響を及ぼす。
低炭素な発電システムへの転換が求められているわけだが、工業ガスの機能や技術は、火力発電の低炭素化と無関係ではない。
化石燃料の使用量低減につながる水素発電を始め排ガス中のCO2回収や再利用などでも工業ガスハンドリング技術との接点は多い。
ここでは低炭素発電システムと工業ガスとの関わりを紹介しよう。
目次
市場分析
3
・5月がボトムだった液市場の新型コロナ第一波
環境
5
低炭素化に向かう火力発電と工業ガスとの関わり
NEDO、石炭火力発電の燃焼排ガス中のCO2削減技術推進
トップインタビュー
9
・「コロナ厳戒下で生産・供給の最適化投資を敢行」
・高圧ガス工業 澁谷信雄 社長
国内市場
10
・パナソニック、溶接ロボットの統合管理システムを開発
・大陽日酸、独自開発のデジタルシリンダーガス供給支援システム『IGSS』、動画でプロモーション開始
・東京貿易メカニクス、各種センサ最大4chまで接続可能の耐圧防爆対応無線遠隔監視システム販売強化
時事コラム
13
・スーパーマーケット保冷サービス用ドライアイス消費量減少
JIMGA会長インタビュー
14
・「新型コロナ禍対策に追われたJIMGAの半年」
・JIMGA 今井康夫 会長
医療機器トレンド
15
・呼吸不全治療における新しい呼吸療法〝ネーザルハイフロー〟
・新型コロナウイルス感染症性肺炎にも期待
水素エネルギー
17
・海外メジャー、水素による温暖化ガス排出削減投資活発
海外市場
19
・大陽日酸、米電解液ベンチャーと技術・業務提携
・チャート、バイオ向けMVE関連事業を米大手極低温物流企業に売却
・エア・リキード、露・米で鉄鋼向け投資/サソールの超大型酸素プラント16基買収/オランダに低環境負荷の大型ASUを建設
・エアプロダクツ、米ガイスマーのSMRプラント稼働
DATA
21
・20年上半期ヘリウム輸入実績
最新工業ガス株式市況
21
ガスレビュー指標
22
・ガス編
流通回路
23
・鈴木商館、炭酸ガスを充填ガスに採用したスパッター防止剤を販売開始
・高松帝酸、食添アルゴン製造開始
決算
24
・昭和電工
・小池酸素工業
・住友精化
・東邦アセチレン
・関東電化工業
・新コスモス電機
・理研計器
・ダイヘン
事故
24
・山梨でヘリウムボンベ破裂事故
組織人事
27
・大陽日酸、持株会社移行に伴う組織、人事体制
組織人事
28
・日本液炭
・新コスモス電機
・仁木工芸
訃報
28
・奥野裕彦 元大同酸素 取締役死去

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