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No.955号
2021.03.01発行
ガスレビュー No.955号(2021年03月01日)

脱炭素化によるエネルギーと産業構造2つの転換への工業ガスの対応
全国で162ヶ所の水素ステーション整備へ
ジェイハイム設立後は59ヶ所整備
エネルギー転換の中で、水素のエネルギー利用の実用化が進むのがFCV向けで、その充填設備として水素ステーションは工業ガス関連企業とも関わる。2021年1月末時点で、FCVの累計販売台数は輸入車を含む4313台(日本自動車販売協会連合会より)に対して、20年12松で営業している商用水素ステーションは137ヶ所となった。20年度の次世代自動車振興センター(NeV)による水素ステーション設置補助事業に採択された件数を合わせると、全国で148基のステーション整備が確定しており、現時点で国内での商用水素ステーションは、162ヶ所整備されることになる。当初掲げられた国の水素・燃料電池ロードマップの目標値「2020年度中に160ヶ所整備」は達成される見込みとなった。
半導体製造装置市場好調を維持
ガス関連機器市場先行き明るいが、SUS原料価格上昇の懸念材料も浮上
20年以降の半導体製造装置市場は半導体メーカーによる旺盛な設備投資によって大幅な伸びが見込まれている。これによって同分野向けガス供給系機器需要も好調に推移している。
SEMIは20年12月10日、20年末の半導体製造装置市場予測を発表した。それによると20年の半導体製造装置販売額は、689億ドル、16%増加して過去最高となるとしている。更に、21年は4%増、22年には6%増と成長を続けると見通す。
全国28ヶ所に統合されたアセチレン生産、20年販売量9000tを下回る
5年連続の1万トン割れ
2020年暦年のアセチレン販売量は、8465t(JIMGA集計)となり、ついに9000tを下回った。17年以来、5年連続での1万t割れとなる。こうした市況の中で、この5年間でアセチレン工場の統廃合が進み10ヶ所が停止、21年2月末で全国で28ヶ所となった。
アセチレン需要の低迷は、今に始まったことではない。エチレンやプロピレン、プロパン、LNGなどの代燃ガスが80年代以降台頭した。さらに主力の建設関連では工法がプレハブなどに変化、金属・鉄鋼加工の方法が激変したことにある。圧接向けにおいてもコスト面や環境面から、代替ガスへの置き換えや機械式接手工法への転換が進んでいるのもアセチレンの需要減に拍車をかけている。
目次
市場動向
5
・半導体製造装置市場好調を維持
・全国28ヶ所に統合されたアセチレン生産、20年販売量9000tを下回る
経営
9
・大陽日酸、大幅な組織改革実施
・「SDGsの課題解決に全社を挙げて取り組む」
・岩谷産業 間島寬 社長
・「コロナによって顕在化した変化に行動で応える」
・小池酸素工業 小池英夫 社長
国内市場
10
・国内鋼材不足深刻化
・デナールシラン、ジクロロシラン用途拡大で販売量増加に
・エア・ウォーター北海道、バイオガスからメタノール・ギ酸を発生する光化学プラント開発に着手
・イワサワ、藤沢ガスセンターに貯蔵庫新設
・協栄興業と三重酸素工業が業務提携
・東京ガス、東京ガスケミカル、三浦工業3社共同で小型水素発生装置販売開始
時事コラム
16
・ダイヘン、100㎏可搬の中空構造ハンドリングロボットを新発売
・ミッシェルジャパン、濃度がひと目で分かる『CO2ディスプレイ』の販売好調
・メキシケムジャパン、HFC23代替冷媒がASHRAE番号を取得
・エア・ウォーター・バイオデザイン、消臭除菌水生成器がコロナウイルスの不活性化に有効
・FC EXPO2021、3月3日から東京ビッグサイトで開催予定
脱炭素特集
18
・脱炭素化によるエネルギーと産業構造2つの転換への工業ガスの対応
・全国で162ヶ所の水素ステーション整備へ
・脱炭素社会実現に向けた工業ガス関連企業の対応
水素エネルギー
29
・日本郵船、FC船開発開始
・鉄道総合技術研究所、燃料電池ハイブリッド電車走行試験を21年度以降も継続
・JFEコンテイナー、水素ステーション向けタイプ1蓄圧器を発売
・第14回イワタニ水素エネルギーフォーラム東京を開催
DATA
31
・20年低温液化ガス用CE生産実績
最新工業ガス関連株式市況
31
ガスレビュー指標
32
・機器編
HOT ASIA PRESS
33
・日本酸素ホールディングス、2月時点でミャンマーのクーデターによる事業への影響なし
・堀場エステック、韓国でMFC生産強化
・エア・リキード・チャイナ、BOE向け高純度窒素発生装置増設
流通回路
34
・福島県沖地震により福島液酸で一部設備破損
・大陽日酸栃木支店移転
決算
34
・エア・ウォーター
・岩谷産業
・高圧ガス工業
組織人事
36
・大陽日酸
・キッツ、社長交代
短信
37
・岩谷産業、カセットボンベ用トーチをモデルチェンジ

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