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No.976号
2022.01.15発行
ガスレビュー No.976号(2022年01月15日)

持続可能な食料生産に貢献する工業ガスアプリケーション
インテグリカルチャー、細胞培養肉で将来のたんぱく質不足解決への糸口探る
オムニア・コンチェルト、炭酸ガス施用からエネルギーシステム開発へ、農林業ビジネス拡大中
多様な産業領域に需要を持つ工業ガスは、時にその時代の社会的要請を映し出す鏡のような役割を果たす。昨年来、本誌誌面をにぎわせているガス置換包装、炭酸ガス施用、陸上養殖、細胞培養による食肉製造など、食品製造・保存に関わるガスアプリケーションは、天然資源の枯渇、気候変動、人口増加を背景にした食料安定調達に対する危機感と焦燥を表しているのかもしれない。2022年、年初の特集で我々は、食料問題と工業ガスとの関係について取り上げたい。食料の安定確保は、身近で誰もが関係するテーマであり、古典的でありながら最も現代的な課題を内包しているものでもある。
水素燃焼式リチウムイオン電池電極材用連続焼成炉「C-SERT-Nero」開発
ノリタケカンパニーリミテド、東京ガス、東京ガスエンジニアリングソリューションズ
ノリタケカンパニーリミテド(本社:愛知県名古屋市、加藤博社長)、東京ガス(内田高史社長)、東京ガスエンジニアリングソリューションズ(小西康弘社長、以下「TGES」)は、21年11月にリチウムイオン電池(以下「LiB」)電極材用連続焼成炉で世界初の水素燃焼式となる「C‐SERT‐RHK‐Nero」(以下「Nero」:ネロー)を開発した。水素燃焼時に伴うNOxの発生抑制に加え、バーナに特殊セラミックを使用することで耐熱性、LiB電極材焼成時の課題を解消する耐蝕性を特長としている。主用途である、車載用LiB正負極材の他、自動車のボディに使用する鋼板や5G向け電子部品の国内外のメーカーに対し、製造工程での脱炭素化を図る生産技術の提案を進めていく。さらなるエネルギーの高効率化を目指した次世代機の開発にも取り組む方針だ。
量子科学技術研究開発機構の斎藤氏ら、アルミニウムと鉄の合金で〝新たな水素吸蔵合金〟発見
レアメタルを含まない実用材料の実現に大きな期待
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(QST、平野俊夫理事長)量子ビーム科学部門関西光科学研究所放射光科学研究センター高圧・応力科学研究グループの齋藤寛之グループリーダーを中心とする国立大学法人東北大学の佐藤豊人助教(現・芝浦工業大学)、大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構物質構造科学研究所の池田一貴特別准教授らの研究グループは、資源量が豊富で材料価格として安価なアルミニウムと鉄を組み合わせた合金に高圧をかけることで大量の水素が蓄えられることを発見した。将来的には、チタンなどのレアメタルを使った既存の水素吸蔵合金に置き換わるものになるとして、今後の研究開発が期待されている。
目次
新年特集
6
・持続可能な食料生産に貢献するガスアプリケーション
国内市場
10
・ガス消火設備、データセンター建設ラッシュで需要急伸
・エア・ウォーター、沖縄で水素利活用についての調査開始
・大陽日酸、シリンダーガス、2月出荷分より値上げ
・日本液炭、液炭・ドライ、2月出荷分より値上げ
時事コラム
11
・RITE、「革新的環境技術シンポジウム2021」開催
短信
12
・JIMGA、オンライン炭酸ガス保安講習会を追加開催
ディーラートップインタビュー
13
・「2021年9月期は増収増益で推移 2022年も想定より良い状況が続くことを期待」
・ウエキコーポレーション 木本伊彦 社長
・「各種イベントや営業力アップなど、諸々の施策を展開する」
・大陽日酸ガス&ウェルディング 柳田裕久 社長
技術レビュー
15
・ノリタケカンパニーリミテドら、水素燃焼式リチウムイオン電池電極材用連続焼成炉開発
・量子科学技術研究開発機構の斎藤氏ら、アルミニウムと鉄の合金で〝新たな水素吸蔵合金〟発見
ガス市場ダイヤル
18
全国工業ガスプラント一覧
45

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